【授業準備】3年生「世界はうつくしいと」
こんにちは。 中学校国語教員です。
今回は光村図書教科書、3年生の表紙裏、長田弘さんの「世界はうつくしいと」の授業の流れを考えてみました。
参考になればうれしいです。
□評価
「知識技能」 口語自由詩・反復・反語・省略などの語彙が使える。
「思考判断表現」 筆者の世界観を味わい、自分の価値観と照らし合わせ、表現することができる。
「学習に取り組む態度」 筆者の世界観を言語化しようとしている。自分の価値観を表現しようとしている。
□題名からイメージを広げる
「世界はうつくしいと」のあとに続く言葉を考える。
「うつくしい」という言葉のイメージを考える。
「うつくしい」がひらがなの理由を考える。
プリントを配布する
□本文音読
読めない漢字にフリガナをつけます。範読します。
聞き取れなかったところはありますか。
意味の分からない言葉はありますか。→調べてみましょう。
イメージしながら声に出して読みます。(行交代、ペア読み)
□内容把握
詩の種類は?
省略されている言葉は?
「うつくしいと。」が繰り返し出てきます。表現技法は?
「~だろうか。(いや、ない。)」という構文が隠れています。何と言いますか。
ここまでを○分で書きます。
調べてもよし、聞いてもよし。立ち歩きはなし。
知っている人が一番強いですね。では、スタート。
内容をつかんでいきます。
この詩は、筆者の危機感から端を発し、原因を分析し、現状・結果が言語化され、提案、具体例と続いています。
原因が書かれているのは何行目ですか。
結果が書かれているのは何行目ですか。
提案が書かれているのは何行目と何行目ですか。
具体例がたくさん書かれています。
ここに描き出される「うつくしい」は、五感で言う何々使っていますか。
視覚・聴覚・触覚。そうですね。
残りの「嗅覚」「味覚」の「うつくしい」、誰か思いつきますか?
発表するのが難しければ、裏でもいいです。プリントのどこかに書いておいてください。(ロイロノートを利用するかも?)
主張、言いたいことは何行目に書かれていますか。
詩であっても、自らの意見を主張してもちろんOKです。
みなさんの好きなアーティストも、何かを主張する、伝えるために表現しています。
言葉だけでなく、絵画や音楽、ダンス、なんでも良いです。
自分が伝えたい!と思ったときに表現できる武器を、学生のうちに持っておいてください。
□筆者の世界観を考える
さて、脱線しました。戻ります。
「うつくしい」とは、どちらかと言えばプラスイメージですか?マイナスイメージですか?
素直にプラスイメージだと思えないものがあります。気づけますか?
・老いる ・塵にかえる
これらも含めて「うつくしい」とするのが、筆者の価値観です。
どのように定義づけしましょうか。
後ほど何人かに聞きます。考えて書いてみてください。
(机間指導→当てる人に声掛け)
発表をお願いします。
反論や付け加えをお願いします。
では、筆者の価値観は「(生徒の言葉を使ってまとめる)」である。と定義します。
自分の考えを消さずに、メモしてください。
□自分の価値観と比較する
さて、この価値観に対して皆さん自身はどう考えますか。
例えば、「共感できる。なぜなら…」「疑問に思う。なぜなら…」「わからなくもない。なぜなら…」という形で書いてみてください。
(タイマーセット)
□まとめと振り返り
今回の授業では、詩であっても直接主張を言葉にしてもいいことを学び、
筆者の価値観をまとめて言語化するという活動をしました。
授業を振り返って、学んだことや驚いたことをペアの人に伝えましょう。
プリントを回収します。
□記事のまとめ
振り返りが口頭だけになるのが反省かなと思います。
抑えるべき内容についてや、プリントの構成、授業の流し方、
ご指導いただければ幸いです。
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