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【指導と評価の一体化】目標の作り方は?授業の作り方は?

 こんにちは。 中学校国語教員です。

今日は、新学習指導要領における授業づくりについて考えてみました。

勉強不足で足りないところや誤解があるかもしれませんが、

ご指摘いただけると嬉しいです。

 

指導案を書かなければならない人にとって少しでも参考になりますように。

 

※この記事に載せている画像は、パワーポイントで私が作成したものです。著作権は放棄しておりません。

 

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新学習指導要領における授業づくり【指導と評価の一体化】

【結論】何を考えて授業を組み立て、評価できればいいの?

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今まで5観点だった評価が3観点になりました。

①知識・技能

②思考・判断・表現

③主体的に学習に取り組む態度

 

これらを評価することができる授業を構成していくことが求められます。

 

私なりに考えた結果、簡単に言えば、

 

【どの知識】を使い、【どのような場面】において、【どのような姿】が見られればB評価になるのかを考えておけばOKです。

 

各評価規準において「ここでは~をしているかを確認する」という視点を持っておきましょう。

また、A評価になるには何ができていればいいのか、キーワードとして挙げておくことも必要です。

(例:速やかさ・丁寧さ・集団への寄与・興味の広がり・応用活用の意識 など)

 

【どの知識を使い】を解説

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知識・技能の場面です。今までの「言語知識」のイメージでしょうか。

今回の改定では「語彙力強化」「倫理的思考の育成」「読書に関する指導」について力を入れているように見えました。

 

1年生の語彙力は「事象や行為、心情を表す語句の量を増やす」

2年生は「抽象的な概念を表す語句の量を増やす」

3年生は「理解したり表現したりするために必要な語句の量を増や」す

とあります。

 

論理的思考については「原因と結果」「意見と根拠」「具体と抽象」と深めていくことが求められるとともに、

「情報の整理の仕方、引用の仕方や出典の示し方について理解」すること、

「情報と情報との関係の様々な表し方を理解し使うこと」

「情報の信頼性の確かめ方を理解し使うこと」

といった活用の方法も指導していくことが求められています。

考えることがたくさんありますが…人単元ですべてを網羅するわけではないので、

年間指導計画に沿って、教科書会社の指導案に沿って、少しずつ進めていきましょう。

 

指導案を書く時には「学習指導要領解説」を用意してください。

今回の単元で目標になりそうな「知識・技能」の項目を見つけましょう

その「指導事項」の文末を「~できる。」にしてください。

はい、これで目標はOKです。

 

次に、評価規準です。「指導事項」の文末を「~している。」にしてください。

これで、評価規準もクリアです。

 

実際に評価するときには、小テストや単元テスト、授業観察などを利用してください。

今年からタブレット端末で処理できる場面が出てくると思うので、いろいろな人の実践を取り入れていきましょう。

 

【どのような場面において】を解説

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主体的に学習に取り組む態度の評価です。今までの「関心・意欲・態度」でしょうか。

主体的に学習に取り組む態度とは、「学びに向かう力、人間性」と言われることもあります。

「言葉が持つ価値に気付くとともに、進んで読書をし、我が国の言語文化を大切にして、思いや考えを伝えあおうとする態度を養う」というのが1年生の目標です。

よくわからないので、参考図をそのまま持ってきてみました。

 

・横軸が、知識・技能を獲得したり、思考・判断・表現力を身に付けたりしようとする行動

・縦軸が、自分の学習状況を把握しており、横軸のために試行錯誤するなどの意思

だそうです。

 

横軸は授業観察によって見取ることができますが、縦軸は振り返りシートなどを活用し、本人の意思を評価に入れなければなりません。

振り返りシートに、「本単元で課題を解決するために試行錯誤したことは…」などと表記し、続きを書かせて評価する、などが具体例になるのかなと思います。

 

これらの見取りができる言語活動を単元に1回は必ず入れていかなければなりません。

指導してもらう場面はおそらくこの、言語活動の授業になるのかなと思います。

生徒が活動し、生徒の頭がフル回転するような言語活動を設定できれば最高ですね。

 

さて、指導案の目標は各学年の目標の「言葉がもつ~思いや考えを伝えあおうと」までを活用しましょう。文末は「~することができる。」でしょうか。

 

評価規準は4つの観点と決まった文末表記を盛り込んで作成しなければいけません。

①粘り強さ(例:積極的に、進んで、粘り強く など)

②自らの学習の調整(例:学習の見通しをもって、学習課題に沿って、今までの学習を生かして など)

③思考・判断・表現の指導事項の文言(表現を工夫し、 など)

④言語活動(話し合い活動を、レポートの作成を、 など)

⑤文末は「~しようとしている。

→積極的に今までの学習を生かして表現を工夫し、話し合い活動をしようとしている。

などになるでしょうか。

 

【どのような姿】を解説

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思考・判断・表現の部分です。今までの「話す・聞く」「書く」「読む」でしょう。

教科書を見ると、「広げる」「深める」「整理する」という観点が示されていたり、マッピングなどの思考ツールが多数示されていたりしているので、使えるといいですね。

これらを使って、「考えの形成」をすることが今回はどの領域でも求められています。

 

評価の場面としては、単元テストや授業観察、成果物など、多岐にわたるでしょう。

全領域を評価する必要があるので年間指導計画を基に、よく指導事項を確認しておきましょう。

 

指導案の目標は、指導事項の文末を「~できる。」

評価規準は「(領域名)において、~している。」です。

 

付けるべき力のイメージを持っておこう

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【知識・技能】を土台として世界を広げていき

【思考・判断・表現】で自分なりの考えを花開かせ

【主体的に学習に取り組む態度】で社会生活に生かせる栄養を与えていく

私はそんなイメージです。みなさんはいかがですか?

 

ソサエティ5.0】を生きる

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https://youtu.be/xQnnAih8KIo

このような社会に生きる生徒を育てるために…と考えると荷が重いですが、

教育の力でできることを考え、授業の中で付けたい力を確実につけていきたいですね。

 

【まとめ】具体的なゴールをイメージし、テストと授業を作ろう

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

今回参考にしたのは次の通りです。

 ハウツー本も良いですが、まずは一冊、自分の手元に置いておきたいですね。